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観てきました。
す…す…すごかった…!!! こもりさん本当すごいよ!!
誰か他の人が脚本化したのかなーとも思ってたけど原作も脚本もこもりさんだった!!
なにがすごいっていっぱいあるけど、いっぱいあったから箇条書きしますすごいネタバレです要注意。

・専門知識があってこそ考え付く展開であったこと
熱帯魚の循環装置、それを輸血装置に応用する発想。またそれらをこなすための人物像の配置、バックグラウンド。
巨大台風という災害のための初っ端の地震。あれも原理が解らなければ描けないよなぁ。すごー!
あと気象衛星の待機してるのを動かすとかね! 予測計算式とか、こもりさんほんとすごい取材や勉強したんだろうなぁ。

・252の一貫性
当たり前っちゃ当たり前なんだけど、頭からラストまでタイトルにもなった252をすごく上手く演出した。やりすぎなくらい(笑)だがそれがいい。
話を作るってこういうことなんだなと思います。いかにまとめるか、おおきな起承転結の中でいかに起伏をつけて話を進めるか。
タイトルや話の始め、終わりに一貫性を出すってすごくバランス良くて好きです。
今回はそれが、252「生存者がいる」という暗号であったこと。すごくうまく話を運んでたと思います。

・演出、展開、魅せ方
ラストとか色々ね、突っ込みどころはいっぱいあるんだ。ユージが隊員担いで出てくるシーン、あんなボロボロなんだから周りの誰か代わりに担いであげなよ! とか(笑)
でもそんなのは制作者側だってわかっててあえてあの演出なんだと思った。
見せ方というか、魅せ方の勉強になった。ここまでやるかってほど考えうる災害、二次災害を描きつつ、やっぱり最後は主役が生きて帰る、王道だけど王道を魅せるってすごい技量だと思うんだ…!
漫画も小説もそうだけど、読者の予想とまったく同じ展開であってもつまらないし、だからといって読者を裏切るような展開も読者を離してしまうから、そのバランスを上手く取ってたのがやっぱりすごいなぁプロだなぁ…。

・リアリティ
こもりさんの脚本もすごいけど、あと何より映画スタッフやキャストのやり込みがすごいリアルですごかった。
リアリティの追求がすごい。演技、表情、心情、役者さんみんなの映画にかけた力がすごい。
実際あの現場が起こったら阿鼻叫喚だと思います。観てて怖かったもの。地下鉄の駅にどわーっと鉄砲水とか、そりゃパニクるよ…雹とかびびるわ。怖い。
死体ばっかりの災害現場も怖い。戦争でも起きましたか、みたいな惨状だった。
ないとは言い切れない状況を科学的な要因で作り出し、描く、その力強さに圧倒された。

・答えのない葛藤
巨大台風を予測したとしたら、一般市民に伝えるべきなのか、それとも混乱を避けるために極力漏らさない方がいいのか。
伝えていたら県外へ出る車で首都高は渋滞するだろうし、どうしたって日常生活で当たり前に出勤する人はいるだろうし、結局脱出できない人間はたくさん出ると思う。
そうしたら市民を不用意に不安に陥れるのもまた問題だろうし、結果規模がそこまでにならず台風が取り越し苦労になったら気象庁は問題にされるんだろうなぁ。
情報を扱う難しさを感じました。

そして、要救助者とレスキュー隊。
命の重さはみんな平等だけど、『身内』『他人』そういうことで判断しちゃいけなくても、誰だって大切な人は大事だし救いたい。
だけどだからって被災者のために救助者が命を捨てていいわけがない。
でもそんなことばかり言っていたら誰も助けられないし、多少の危険は的確な状況判断で乗り越えていくしかない。
命の現場のボーダーラインはどこなのか。

…なんていうか、やっぱり永遠の課題だなぁと思いました。誰も正解なんか解らないけど、それぞれが精一杯やるしかなくて。
今回の映画はここの問いかけが一番重くて大事だったと思います。海猿のときはダイスケは答えを出したけど、今回はユージもお兄さんも明確なことは言ってない。乗り越えたのかっていう問いにも、ラスト直前ではユージは「まただ」って言っていた。
結局答えがどこに行き着いたのか、それを映像で行動で現していて、最後まで言葉は出なかった。
なんていうか、心で感じてみんなで考えていくための映画だと思いました。

で、何がすごいって、答えの出ない(出さない)課題を扱って問題提起するストーリーがすごいなと思いました。わたしにはできない…やりたいけど難しい。
観ながら、最後の方の怒濤の展開はこちらに考えさせる暇を与えず上手く持っていったし、ほんとすげえぇぇしか出なかったんだ…!!
そんで余韻。このあと研修医が歩んだ道や、ここで命をつなぎ止めた機器を抱えた大阪の社長。ユージのこれから…明るいんだろうな、という確信はあって、でも現実は厳しいよねというのも映画を通して学んだし、じゃあこの後はどんな未来が待ち受けているのかすごく気になった。
に、憎いところで切りやがってチクショウ…! うわーん上手いな! いいなあぁ…!

結論。
こもりさんはやっぱりすごい。
映画スタッフもキャストもすごい。
すごい映画を観たなぁと思いました…!
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